2026.03.24 Work

フィジカルAIへの取り組み ― 技術理解から社会実装まで ―

株式会社アプリズムでは、生成AIの次のフェーズとして注目される 「フィジカルAI」 に対し、理論・技術理解から実装・検証までを一貫して取り組んでいます。

アプリズムでは、「フィジカルAI」 をテーマにした社内セミナーを開催しました。
2026年2月27日と3月13日と2日に渡って、6名が発表しました。(2名は共同で発表したので、発表資料は5つ)

テーマは
1、フィジカルAIとは何か(初心者にも分かりやすく)
2、フィジカルAIで現在できること。事例紹介
3、フィジカルAIにまつわる技術
でした。

本セミナーでは、社内エンジニアがそれぞれの視点からフィジカルAIについて発表しました。

以下で発表内容を紹介します。


発表1:フィジカルAIとは何か

Physical AIは
「現実世界を認識し、理解し、自律的に行動するAI」
と定義できる
AI技術の進化は「認知 → 生成 → エージェント → フィジカル」という流れで理解される。また、Physical AIの基本構造には
• センシング
• 認識・判断
• 行動
• フィードバック
という 「認知・行動ループ」がある。
さらに、社会実装に向けた課題として、
• 安全性(フェイルセーフ設計)
• セキュリティ(物理被害リスク)
• シミュレーションと現実のギャップ
• データ・計算資源の問題
が存在している。


発表2:フィジカルAIにまつわる技術
フィジカルAIが成立する背景として、
• AI(頭脳)の進化
• ハードウェア(身体)の成熟
• 労働力不足という社会課題
がある。
物体検出やVision-Language-Action(VLA)モデル、
Model Predictive Control(MPC)などの「判断・行動」を担うAI技術に加え、
エッジAIチップやLiDARといったハードウェアの進化により、
フィジカルAIは実用段階に入っている。2026年は、フィジカルAIが一部の研究領域から現場で使われる技術へと移行する転換点になる。


発表3:フィジカルAIなのか、フィジカルAIの周辺概念と実例
• LLM(生成AI)は巨額の投資に対し、収益化が難しい
• 学習データの枯渇、価格競争によるコモディティ化
といった課題がある。
「情報空間だけで完結するAIには限界がある」
その一方で、フィジカルAIは、
• 物理空間を操作できる
• ブルーカラー領域の課題を解決できる
• 人手不足という実需に直結する
という特長を持っている。
次のAI投資・収益化の中核領域になる。
ALOHAやπ0.5といった最新事例を紹介。


発表4:フィジカルAIで現在できること
企業事例と身近なPoC例を紹介
• 看護師補助ロボット
• 無人タクシー(中国)
• ヒューマノイドロボット(Figure 02)
といった実例から、実用化はまだ途上だが、確実に現場に入っている。
また、社内や個人でも試せる例として、
• VLMを使った物体認識
• LeRobot(Hugging Face)
• Raspberry Piを使った簡易ロボット
がある。
「フィジカルAIは触って学ぶ段階に入っている」という実感がある。


発表5:Physical AI を実装してみた
Raspberry Piと市販カメラでフィジカルAIを実装
発表したシステムでは、
• 見る(カメラ)
• 聞く(音声)
• 考える(LLM)
• 動く(首振り・発話)
という Sense → Think → Act の循環をTapo C220、Raspberry Pi 5、Hailo 8、openAIのapiを使って実装。デモ動画も紹介された。


アプリズムが目指すフィジカルAI
今回の一連の発表を通じ、私たちは
• 理論を理解するだけでなく
• 実際に作り、動かし、検証する

という姿勢こそが、フィジカルAI時代に求められる技術力だと考えています。
株式会社アプリズムは今後も、
• 生成AI × フィジカルAI
• ソフトウェア × ハードウェア
• 技術理解 × 社会実装
をつなぐ立場として、
「現場で使われるAI」を形にする挑戦を続けていきます。