アプリズムとセーフィー、馬の異状検知AIプロダクト「aiba」クラウド版を開発・実証
株式会社アプリズム(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:仙敷久善、以下「アプリズム」)は、セーフィー株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長CEO:佐渡島 隆平、以下「セーフィー」)が提供する映像AIプラットフォーム「Safie AI Studio(セーフィー エーアイ スタジオ)」、を活用し、馬の状態を映像から解析する異状検知AIプロダクト「aiba(アイバ)」のクラウド版ソリューションを開発し、実証実験(PoC)を実施したことをお知らせいたします。
※本検証では、AIモデルの継続的な改善に向けた技術検証の一環として、非集中学習技術「DcX」も活用しています
■ 実証実験(PoC)の概要
- 実証実験期間:2026年6月16日 ~ 2026年6月23日
- 実施場所:ラクエドラゴンホースパーク(滋賀県大津市)
- 実施体制:アプリズム(開発・検証)、セーフィー(Safie AI Studio提供)
■ 各社の役割
| 企業・団体 | 担当・役割 |
|---|---|
| 株式会社アプリズム | 馬体検出AIモデルの設計・開発、開発環境の構築、実データによるアルゴリズム検証、サービス実装およびプロトタイプ開発を担当 |
| セーフィー株式会社 | Safie AI Studioの提供およびクラウドAIモデル管理基盤の提供を担当 |
| ラクエドラゴンホースパーク | 実証実験フィールド(厩舎・対象馬)の提供および現場運営への協力を担当 |
取り組みの詳細
■ 取り組みの背景
aibaは2023年のリリース以来、競馬関係者や乗馬クラブ、育成牧場など幅広い馬事事業者にご利用いただいてきました。
一方で、AI技術やその運用環境は急速に進化しています。馬の状態を高精度に検知し続けるには、現場ごとに異なる環境や馬の特徴に対応しながら、AIモデルの精度向上・検証・改善を継続的に行える基盤が欠かせません。
従来、こうしたモデルの改善には各現場の映像データを一箇所に集約して学習する必要があり、データ管理の効率化や拠点拡大時の運用最適化が求められていました。
そこでアプリズムは、セーフィーの映像AIプラットフォーム「Safie AI Studio」によるモデルの管理・運用基盤を活用するとともに、非集中学習技術「DcX」を取り入れることで、現場のデータを外部に共有することなく多様な環境の知見を活かしてモデルを継続的に改善できる仕組みを構築し、あわせてaibaのAIモデルをクラウド版へと拡張することで、複数拠点・複数馬への展開を見据えた運用基盤の有効性を検証することを目指しました。
■ 実証実験の成果
本実証実験では、実際の厩舎(馬房)環境において、aibaクラウド版が馬の状態を映像から解析し、安定した検知処理を行えることを確認しました。
ラボ環境ではなく、実際の馬と現場の運用条件のもとで検証を行えた点は、本取り組みの大きな成果です。
具体的には、Safie AI Studio上でaibaのAIモデルを管理・運用する基盤を構築し、現場のカメラ映像を活かしたモデルの検証・改善を行えることを確認しました。あわせて、DcXを取り入れて生成した検出モデルについても、実証フィールドである厩舎環境で実際に動作し、馬の状態を解析できることを確認しました。現場のデータを外部に共有することなく複数環境の特徴を集約するというアプローチが、ラボではなく実環境で機能することを確認できた点は、本取り組みの重要な成果です。
また、複数の処理頻度(フレームレート)条件で検証を行い、実用に必要な処理性能のもとで安定的に稼働することを確認しました。一方で、より高い処理頻度で安定運用するには、さらなる処理性能の改善が必要であることも分かりました。今回得られた知見をもとに、複数拠点・複数馬への展開を見据え、精度と運用性の両立に向けた改良を継続してまいります。
製品・技術の紹介
■ 「aiba」について
aibaは、厩舎内の馬の行動をAIで常時モニタリングし、異状行動や体調変化をリアルタイムに検知・通知するプロダクトです。カメラで馬房を撮影し、骨格推定により運動量を解析、異変を検知するとスタッフのスマートフォンへ即座にアラートを発信します。2023年11月のリリース以来、競馬関係者・乗馬クラブ・育成牧場など幅広い馬事事業者から関心を寄せられています。本件では、このaibaのAIモデルをクラウド版へと拡張しました。
■ 「Safie AI Studio」について
Safie AI Studioは、セーフィーが2026年2月にリリースした、映像AIソリューションの開発・運用を「素早く・低コストで・セキュアに」実現する映像AIプラットフォームです。既存AIモデルの活用・再学習から新規開発までをワンストップで行え、30万台超のクラウドカメラの稼働実績と強固なセキュリティ基盤のもと、映像の取り込みから学習・デプロイ・運用までを完結できます。本件では、aibaのAIモデルをSafie AI Studio上で管理・運用し、現場のカメラ映像を活用したモデルの検証・改善を効率的に行う基盤として活用しています。
■ 「DcX」について
DcXは、オムロン サイニックエックスが開発した非集中学習技術です。各現場で学習されたAIモデルの出力結果を教師として用いる蒸留技術を利用した非集中型の連合学習手法であり、各現場のデータを外部に共有することなく、異なる環境や対象の特徴を単一のAIモデルに集約できます。これにより、データの秘匿性を確保しながら、多様な環境で得られた知見を活かし、検出AIモデルの継続的な精度向上を実現します。
今後と関係者
■ 今後の展開
現在、競馬・乗馬・育成分野の事業者を中心に、多くのお問い合わせをいただいており、今後も人にとっても馬にとっても安心できる環境を提供できるよう、さらなる導入を推進してまいります。今回のSafie AI Studio・DcXを活用した開発・実証で得られた知見をもとに、複数拠点・複数馬への展開においても精度を維持しながらスケールできる運用体制の確立を目指し、馬事産業全体のDX推進に貢献貢献していく所存です。
利用者の皆さまからのご意見をもとに「aiba」のアップデートを継続的に行い、より多機能で利便性の高いシステムへと進化させてまいります。アプリズムは、これからも最先端の技術を活用し、馬と人が共生できるより良い環境作りに尽力してまいります。
会社・施設情報
<株式会社アプリズムについて>
株式会社アプリズムは、AI・生成AI・エッジ/フィジカルAIを中核とした先端技術開発を強みとするテクノロジーカンパニーです。産官学連携による研究開発から、製造・点検・検査・監視分野での現場への社会実装までを一貫して支援し、人手不足や属人化といった産業課題の解決に貢献しています。
<セーフィー株式会社について>
セーフィー株式会社は、「映像から未来をつくる」をビジョンに掲げ、クラウド録画型映像プラットフォーム「Safie」を開発・運営する企業です。カメラとインターネットをつなぐだけで映像を確認でき、クラウド録画カメラの国内シェアNo.1(※)を獲得しています。小売・建設・製造・医療などあらゆる現場のDXを推進し、近年はAIを活用した映像解析による異常検知・予測などのソリューション開発・提供にも注力しています。
※テクノ・システム・リサーチ社調べ「ネットワークカメラのクラウド録画サービス市場調査(2025)」より、エンジン別カメラ登録台数ベースのシェア(54.3%)
<ラクエドラゴンホースパークについて>
ラクエドラゴンホースパーク(LAC et DRAGON HORSE PARK)は、滋賀県大津市伊香立に2022年9月に開業した、約30,000㎡の敷地を有する近畿最大級の乗馬クラブです。会員制乗馬クラブ、競走馬育成場「ドラゴンファーム」、カフェを併設し、冷房完備の厩舎や全天候型馬場などの育成設備を備えるほか、栗東トレーニングセンターに近い立地を活かした競走馬の調教・育成や、引退競走馬のセカンドキャリア支援(リトレーニング)にも取り組んでいます。
■ お問い合わせ先
| 会社 | 部署/担当者名 | |
|---|---|---|
| 株式会社アプリズム | AIプロダクト本部 | aisol@apprhythm.co.jp |
| セーフィー株式会社 | カルチャー&コミュニケーション室 広報/PRグループ | pr@safie.jp |
■ 本プレスリリースに記載されている製品名・ロゴは各社の登録商標です。
■ aiba公式ホームページ:https://aiba.solution.apprhythm.ai/
